
*コロナの影響で拡大したフードデリバリー・ビジネス
タイでは、コロナでの自粛期間、フードデリバリー業が爆発的に勢いを伸ばしました。
もともと、ここ数年、フードデリバリー業は順調に売り上げを伸ばしてきました。カシコーン銀行によると、前年と比べて2019年の業界全体の規模は330~350億バーツ(約1,100億~1、170憶円)、14%の売り上げ増加だったそうです。これは、タイのレストランビジネス界全体の8%をフードデリバリー業が占めている計算になります。
フードデリバリー業者もフードパンダ、LINEマン、GRABフードと様々。それ以外にもマクドナルドやKFCなど多くのチェーンや個人レストランもデリバリーに力を入れています。
*日用品デリバリーの市場戦争が勃発中
今、こういったフードデリバリー業者が次に狙っているのは日用品デリバリーの
ジャンルです。
GRABによるGRABマート、LINEによるハッピーフレッシュがすでに日用品デリバリーを行っている中、フードパンダによるパンダマートがスタートしました。
パンダマートはグルメマーケット、ローソン108、テスコ、ビューティビュッフェ、CPフレッシュマートなどと提携し、注文の品が10キロ圏内の店舗に確保されていた場合、何と20分で配達をするということです。
現在、パンダマートは50バーツ(約170円)以上の注文で、配達料が無料になるキャンペーンを行っています。
*EコマースからQコマースの時代へ
フードパンダ・タイランド社のトマス・バッハンさんは、これからは「Eコマース」ではなく「Q(クイック)コマース」の時代だと言います。
「今の顧客は迅速に物を欲しがっています。何分や何時間という単位です。以前のような当日中、翌日という速度ではもうダメなのです」
フード・パンダ社ですが、創設されたのはわずか8年前の2012年と最近。本社があるのはドイツで、現在、13か国でフードデリバリービジネスを行っているそうです。
フードパンダのホームページを見ると、バンコクはもちろん、チェンマイやプーケット、アユタヤなどメジャーな場所の他、ロイエットやルーイなどでも配達を行っているようです。
これまで大手スーパーチェーンのBIG Cも日用品デリバリーを、ネットを通じて行っていましたが、これだけ迅速に荷物が届くとなると、かなりの割合の顧客がGRABマートやハッピーフレッシュ、パンダマートなどに流れるでしょうね。ちなみに、BIG Cの場合、無料デリバリーにするためには最低1,500バーツ(約5,000円)以上の注文が必要です。
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