タイの大手財閥サハ・グループのICCインターナショナル社は、2016年10月3日(月)、アパレル店や化粧品店の店内で、買い物客やショップの販売員を手助けするロボットを導入することを発表しました。
ヒト型で双方向のコミュニケーションが可能なロボット「ディンソー(タイ語で「鉛筆」の意味)」は、今年2016年11月から、アソークのショッピングモール「ターミナル21(トエンティーワン)」2階にある、客の8割を外国人が占めるアパレルショップ「アロー(Arrow)」で、ロボット店員として勤務します。
このロボット「ディンソー」は、来店した顧客と、タイ語、日本語、英語、中国語、フランス語の5か国語で対話可能なだけでなく、店内にある商品タグのQRコードをディンソーのカメラに読み取らせることで、その製品についての詳細な情報をモニターに表示して提供可能です。
ICCインターナショナル社は、バンコクや地方都市に約200ブランドの店舗を運営し、約6千人のスタッフを擁しています。そのため、ロボット「ディンソー」を、ワコール、タイランド・ベスト、BSCコスメロジーを含む、アパレルや化粧品のメジャーなチェーン店に導入することを予定しています。
ロボット「ディンソー」は、タイローカル企業のCTアジア・ロボテックス社が、研究開発に約6年間をかけて、ようやく生産にこぎつけました。「ディンソー」は、老人介護やレストランでの給仕など、多くの分野で仕事を手伝うことが可能です。
また、ロボット「ディンソー」は、店舗内の在庫状況をリアルタイムで記録できるので、店員が製品の在庫の有無を確認することができます。そのため、この売り場用ロボットを活用することで、在庫問題が原因の売上げ損失を防ぐことが可能になります。「ディンソー」は会社のPOSシステムに接続するので、販売計画や在庫管理をより効率的に行うことも可能になるのです。
ロボット「ディンソー」は、Wi-Fi経由でクラウドサーバーに接続するので、メモリーの制限はありません。
現在、CTアジア・ロボテクックス社はパタナカーン通り沿いの工場で月産500ロボットを生産可能で、2016年末には日本企業に、老人介護用に500ロボットを初輸出します。
タイでも今後5年間で高齢化社会が進むため、老人介護や医療分野でのロボット市場は大きな市場です。
近いうちにタイでも、日本同様かそれ以上に、ロボットを活用する店舗やレストランが出てきそうですね。
LEAVE A REPLY