読書離れが進んでいると言われている今、日本でも書店数が激減していますよね。2020年の調査によると日本の書店数は1万1,024店だそうです。
タイではもともと読書をする習慣が余りないせいか、本当に書店が少ないです。首都であるバンコクでも数える程しかないでしょう。
そんな中、タイ人の読書に関する調査結果が地元メディアで発表されていました。
*10年で市場規模が半分に
パブリッシャーズ・アンド・ブックセラーズ・アソシエーション・オブ・タイランド(Pubat)の調べた所によると、ここ10年の間に出版業界は減益を続け、250億バーツ(約870億円)だった市場規模がその半分以下の120億バーツ(約417億円)にまで縮小したそうです。
*本の購入方法で以外な結果
そして、人々が本を買う方法ですが
書店81%
ブックフェア61%
オンライン(書籍版)51%
オンライン(電子書籍版)20%
という結果になっています(複数回答による結果)。
ネットの時代でオンラインでの購入が多いのは分かりますが、ブックフェアでの購入の割合が多いのは驚きですね。
またポピュラーなカテゴリーとしては、「小説」と「漫画」がトップ2に上がっています。そう、タイでは「漫画」も読書のカテゴリーに立派に入っているのです。
*ビジネス成功の鍵は読書
タイの日本食チェーンのOISHIグループの創業者で、現在は清涼飲料水会社のICHITANを率いる実業家のタン・パーサコンティーさんは「読書の習慣がなければ今の成功はなかった。ある本の中で、成功には方程式などない書いてあり、それに感化され私も道なき道を行きました」と述べています。
そして、他のタイの実業家たちも同じように読書習慣と自分の成功を結ぶ付けています。
「このように読書は自分の考え方や価値観に大きな影響を与えてくれます。ところが、タイ人は年々本を読まなくなっている」とPubatのチョンルンシリ・シャームチャイキット会長は嘆きます。
*ソンクラーン後にブックフェア開催
統計によると、タイ人は世界で3番目にスマホでのインターネット利用率が高く、1日の内で8時間44分をインターネットに使っているそうです。この事が読書に悪影響を与えているとチョンルンシリ会長は指摘します。
「しかし、政府が主導して読書の習慣を啓蒙し、それがトレンドになればまだチャンスはあるでしょう」
Pubatは4月17~25日まで第49回ナショナル・ブックフェア&バンコク・インターナショナル・ブックファアをバンナーにあるイベント施設のBITECで開催する予定です。223の出版社が参加し、このイベントに合わせて用意された1,200タイトルも新発売するそうです。
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